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ライブハウスのドリンク代とは?相場500〜600円・なぜ払うのか・「+1D」の読み方【ドリチケの使い方】

公開:2026年07月24日 ・ 運営:LOCAL POWER株式会社(セット図くん)

ライブのチケットに小さく書いてある「ドリンク代別」「+1drink」の文字。結論から言うと、ドリンク代とは、チケット代とは別にライブハウスの入場時に支払う1杯分の飲み物代(500〜600円)のことで、この仕組みをワンドリンク制と呼びます。支払うと「ドリンクチケット(ドリチケ)」を受け取り、店内のカウンターで好きな飲み物と交換できます。この記事では、仕組みと支払いの流れ、なぜ必要なのかという2つの理由、引き換えのベストタイミング、よくある疑問、さらに出演者側から見たドリンク代の実務まで解説します。

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結論:ドリンク代とは「チケット代と別に払う1杯分の飲み物代」

ドリンク代とは、ライブハウスに入場するときにチケット代とは別に支払う、飲み物1杯分の料金のことです。ほとんどのライブハウスがこのワンドリンク制(1ドリンク制)を採用しており、チケットの券面や告知には「ドリンク代別途」「ADV ¥2,000 (+1D)」のように表記されます。

流れはシンプルです。

💡 ドリンク代は「入場料の一部」と考えるのが実態に近いお金です。「飲みたくないのに…」と思うかもしれませんが、後述するとおりライブハウスという場所を維持するための大事な仕組みです。

なぜドリンク代を払うのか——法律と経営、2つの理由

理由1:ライブハウスは法律上「飲食店」だから

意外に知られていませんが、多くのライブハウスは「飲食店営業許可」を取って営業しています。コンサートホールのような興行場としてではなく、「飲食を提供する店で、音楽の生演奏もやっている」という営業上の立て付けです。飲食店である以上、来店者に飲食物を提供するのが営業の前提——これがワンドリンク制の法的な背景です。

理由2:ドリンクはライブハウスの生命線だから

もうひとつは経営面。実はチケット代の多くは出演者側との精算(チケットノルマやバック)に充てられ、ライブハウス自体の取り分は大きくありません。会場の家賃・音響機材・PAなどのスタッフ人件費を支えるのが、ドリンクをはじめとする飲食売上です。

つまりドリンク代は「その箱に音楽の場であり続けてもらうための応援料」。1杯目のドリチケのあとに2杯目を現金で頼むのは、出演者にとってもライブハウスにとってもうれしい応援になります。

相場と支払い方法

項目目安
金額の相場500〜600円(税込)。都市部は600円が主流になりつつある
支払うタイミング入場時にチケット提示と同時に支払う
支払い方法現金が基本。おつりは出るが、小銭を用意しておくとスムーズ。電子マネー・QR対応の箱も増えているが、まだ限定的
もらえるもの紙のドリンクチケット、または専用コイン
交換できるものソフトドリンク・ビール・チューハイなど。ドリチケ+差額で上位ドリンクにできる箱も
⚠️ 友達をライブに誘うときは「チケット2,000円+ドリンク代600円」とセットで伝えるのがマナー。当日「聞いてない」となるのが一番気まずいポイントです。

チケットの「+1D」「D別」——ドリンク代の表記 早見表

ドリンク代は、チケットやフライヤーの上では略語で書かれるのが普通です。初見だと暗号に見える表記を、まとめて読めるようにしておきましょう。

表記読み方・意味
+1D/1D別ドリンク代1杯分が別途必要。「D」はDrinkの頭文字
D代別/DRINK代別途同上。「ドリンク代は席料・チケット代に含まれない」の意味
+2D/2D別2ドリンク制。2杯分(1,000〜1,200円)を入場時に支払う
ADV前売料金(advance)。「ADV ¥2,000」=前売2,000円
DOOR当日料金。「DOOR ¥2,500」=当日2,500円
投げ銭+1D入場は無料(または投げ銭)だが、ドリンク代1杯分は必要

例えば「ADV ¥2,000 / DOOR ¥2,500(+1D)」なら、「前売2,000円・当日2,500円、どちらも入場時にドリンク代1杯分(500〜600円)が別にかかる」という意味。前売でも当日でも、実際に財布から出るのは表示額+ドリンク代と覚えておけば間違いありません。OPEN/STARTなどフライヤーの表記ルール全般はライブフライヤーの作り方で解説しています。

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ドリチケを引き換えるベストタイミング

ドリンクチケットはその日のうちならいつ引き換えてもOK(多くの箱で当日限り有効)。おすすめのタイミングはライブの形式で変わります。

💡 ドリチケの当日引き換え忘れはよくある失敗。基本的に後日の引き換えはできないので、財布に入れっぱなしにせず帰る前にカウンターへ。

なぜライブハウスにだけ?——映画館・ホール・クラブとの違い

「映画館やコンサートホールにはドリンク代なんて無いのに、なぜライブハウスだけあるの?」——これは初めて行く人が必ず抱く疑問です。答えは「営業許可の種類」が違うから。会場ごとに整理しておきましょう。

会場主な営業許可ドリンク代
ライブハウス飲食店営業許可+特定遊興飲食店許可(深夜営業/踊りを含む場合)あり(ワンドリンク制):飲食提供が営業の前提
映画館興行場法に基づく興行場としての許可なし:飲食物は物販扱いで任意購入
コンサートホール・劇場興行場法に基づく興行場としての許可なし:ロビーの売店で任意購入
クラブ(DJがメイン)特定遊興飲食店許可(+飲食店営業許可)あり(1〜2ドリンク制):飲食提供が前提
ライブバー・ジャズバー飲食店営業許可+深夜酒類提供飲食店営業ミュージックチャージ+飲食実費:飲食を頼むのが前提

映画館やホールが「観るための施設」として設計されているのに対し、ライブハウスとクラブは「飲食を提供する店で音楽もやっている」という営業形態。だから来場者にドリンクを提供する仕組みが必要になります。逆に言えば、この立て付けがあるからこそライブハウスは深夜まで音楽を鳴らし続けられる、とも言えます。

💡 ホールツアーにドリンク代が無い理由:ワンマンの全国ツアーがZeppやホールで行われる場合、飲食提供が前提でない会場ではドリンク代がかかりません。「ライブハウスツアーだけ+1D、ホールツアーは無し」の違いはここに由来します。

ワンドリンク制はいつから?——歴史と海外との違い

「この仕組み、いつ誰が始めたの?」——実は、ワンドリンク制のはっきりした発祥の記録は残っていません。ただ、流れとしては次のように整理できます。

一方、海外には日本式の「入場時に一律1ドリンク」の仕組みはほとんどありません。アメリカやイギリスのライブ会場(ヴェニュー)はチケット代のみで入場でき、バーでの飲食は完全に任意。近い文化としては、アメリカのジャズクラブなどにある「2 drink minimum(席で最低2杯注文するルール)」があり、発想としては日本のワンドリンク制と同じ「音楽+飲食で店を成り立たせる」仕組みです。訪日した海外の音楽ファンが最初に戸惑うポイントとしてもよく話題になります。

フェス・サーキット・野外イベントにドリンク代はある?

結論、ドリンク代の扱いは会場の形態次第です。ライブの種類ごとに整理しましょう。

サーキットフェスは「共通チケット+会場ごとに1D」の組み合わせで、想定より出費がかさむのが定番。事前に何会場回るかを見積もっておきましょう。

キャッシュレスは使える?現金以外の支払い事情

2020年代に入って、ライブハウスでもキャッシュレス対応が進みつつありますが、まだ現金が確実です。目安を押さえておきましょう。

「絶対にキャッシュレス」派でも、初めて行くライブハウスにはチケット代+ドリンク代の合計金額をピッタリ現金で持って行くのが安心。会場のSNSやサイトに支払い方法が書かれていることも多いので、初回だけチェックしておきましょう。

よくある疑問——拒否できる?飲まない場合は?

疑問答え
ドリンク代は拒否できる?できません。飲食店として営業しているライブハウスの入場条件なので、チケット代とセットの必要経費と考えましょう
お酒が飲めなくても払う?払います。ソフトドリンクや水・お茶に交換できるので未成年や下戸でも問題なし
2ドリンク制って何?1杯ではなく2杯分(1,000〜1,200円)を支払う制度。小規模な箱やイベントバー形式の会場、投げ銭制イベントで見られる
再入場したらまた払う?箱の規定次第。再入場時にもう1ドリンク必要な会場が多いので、出る前に受付で確認を
子どもや付き添いも払う?入場する人は原則全員対象。保護者同伴の子ども料金などは会場ごとの規定による
1日に複数の会場を回るときは?入場する会場ごとに1D必要サーキットフェスで3会場回れば3杯分の出費に
ドリチケは後日使える?基本的に当日限り有効。帰る前に必ず引き換えを

【出演者向け】ドリンク代のお金まわり——ノルマとは別物

出演する側になると、ドリンク代はまた違った顔を見せます。検索してもあまり出てこない、出演者目線の実務を押さえておきましょう。

初出演までの準備の全体像はライブハウス初出演の完全ガイドで、ライブ形式ごとのお金の違いはツーマン・スリーマンとはで詳しく解説しています。

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よくある質問(FAQ)

ライブハウスのドリンク代はいくらですか?
税込500〜600円が相場です。都市部では600円が主流になりつつあります。1杯ではなく2杯分を支払う「2ドリンク制」の会場では1,000〜1,200円程度になります。
ドリンク代は拒否できますか?
拒否できません。多くのライブハウスは飲食店営業許可のもとで営業しており、ドリンク代は入場の条件です。チケット代とセットの必要経費と考えましょう。お酒が飲めない人はソフトドリンクや水に交換できます。
ドリンクチケット(ドリチケ)はいつ引き換えればいいですか?
その日のうちであれば基本的にいつでも引き換えられます。開演前・転換中・終演後が定番のタイミングです。多くの会場で当日限り有効のため、引き換え忘れにだけ注意しましょう。
なぜライブハウスはドリンク代を取るのですか?
理由は2つあります。①多くのライブハウスは法律上「飲食店」として営業しており、飲食の提供が営業の前提であること。②チケット代の多くは出演者との精算に充てられるため、ドリンクなどの飲食売上が会場の家賃・機材・人件費を支える重要な収入源であることです。
なぜ映画館やホールにはドリンク代が無いのに、ライブハウスだけあるのですか?
営業許可の種類が違うためです。映画館やコンサートホールは興行場法に基づく「観るための施設」として許可を取っており、飲食の提供は営業の前提ではありません。一方ライブハウスは飲食店営業許可を取っている「音楽もやっている飲食店」なので、来場者にドリンクを提供するワンドリンク制が組み込まれています。
サーキットフェスや野外フェスにドリンク代はありますか?
野外フェスは基本的にドリンク代はなく、フードエリアで各自購入する形式です。一方、街中のライブハウスを回遊するサーキットフェスは入場した会場ごとに1ドリンク代が発生することが多く、3会場回れば1,500〜1,800円の別料金になります。
ドリンク代はキャッシュレスで払えますか?
都市部のZepp系や大型ライブハウスではキャッシュレス(交通系IC・PayPay・クレジット)対応が増えていますが、地方・小規模会場ではまだ現金のみが主流です。初めて行く会場ではチケット代+ドリンク代の合計金額を現金で用意しておくのが安心です。
出演者もドリンク代を払うのですか?
多くのライブハウスでは出演者も入り時に1ドリンク代を支払います。また、お客さんのドリンク代はチケットノルマの精算には含まれず、全額ライブハウスの収入になります。
チケットに書いてある「+1D」とはどういう意味ですか?
「ドリンク代1杯分が別途必要」という意味です。DはDrinkの頭文字で、「ADV ¥2,000(+1D)」なら前売2,000円に加えて入場時にドリンク代500〜600円を支払います。「D別」「D代別途」も同じ意味で、「+2D」なら2杯分を支払う2ドリンク制を指します。
ライブハウスのワンドリンク制はいつから始まったのですか?
はっきりした発祥の記録はありませんが、1960〜70年代のジャズ喫茶・ロック喫茶の「飲み物を頼みながら音楽を聴く」文化が源流とされます。1970年代後半〜80年代にライブハウスという業態が全国に広がる際、飲食店営業の形と収益構造を引き継ぎ、ワンドリンク制として定着しました。
海外のライブハウスにもドリンク代はありますか?
日本式の「入場時に一律1ドリンク代を支払う」仕組みは海外にはほとんどありません。欧米のライブ会場はチケット代のみで入場でき、バーでの飲食は任意です。近い文化として、アメリカのジャズクラブなどには席で最低2杯注文する「2 drink minimum」のルールがあり、音楽と飲食で店を成り立たせる発想は日本のワンドリンク制と共通しています。