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用語集

PAとは?意味・仕事内容と「出演者からの上手な伝え方」【音響用語】

公開:2026年07月22日 ・ 運営:LOCAL POWER株式会社(セット図くん)

ライブハウスで必ずお世話になる「PAさん」。結論から言うと、PAとは Public Address(パブリック・アドレス)の略で、マイクやスピーカーを使って客席に音を届ける音響システム、およびそれを操作する音響スタッフのことです。この記事では、PAの意味と仕事内容にくわえ、検索しても意外と出てこない「出演者からPAさんへの上手な伝え方」——リハでの返しのお願いの言い方、NGな伝え方、セット図・回線表での事前共有——まで、バンド・出演者目線で解説します。

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結論:PAとは「客席に音を届ける音響システムと、その担当者」

PA(ピーエー)とは Public Address(パブリック・アドレス=公衆伝達)の略。もともとはマイク・ミキサー・アンプ・スピーカーといった拡声装置ひと揃いを指す言葉で、そこから転じて、それを操作する音響スタッフ(PAさん・PAエンジニア・音響さん)のことも指します。

ライブハウスで「PAさん」と言えば、フロア後方の調整卓(ミキサー)で、各楽器・ボーカルの音量と音質を整え、客席にバランスよく音を届けてくれる人のこと。あなたのバンドの音を、お客さんの耳に届く形に仕上げる最後の砦です。

💡 業界ではより正確に SR(Sound Reinforcement=音響補強)と呼ぶこともありますが、日本のライブ現場では「PA」がそのまま定着しています。どちらも同じ意味で通じます。

PAさんの仕事——ライブ当日の流れ

PAさんはライブ中だけ働いているわけではありません。対バンライブの1日で見ると、仕事はこう流れています。

時間帯PAさんの仕事
仕込みマイク・ケーブル・モニターの配置と結線。事前にもらったセット図回線表をもとに、出演バンドぶんの回線を準備する
サウンドチェック(リハ)バンドごとに音を出してもらい、1回線ずつ音を確認→返し(モニター)を作る→全体のバランスを作る。詳しくはサウンドチェック・リハの流れ
転換・本番転換ごとに回線を切り替え、本番中は曲ごとに音量・音質・エフェクトをリアルタイムで操作。ソロで持ち上げ、MCでは声を聞きやすく——と、実は演奏中ずっと手が動いている
終演・撤収回線の片付け、機材のメンテナンス

出演者が知っておくと会話が速くなるPA用語

リハでPAさんと話すとき、次の用語を知っているだけでやり取りが一気に速くなります。

用語意味
外音(そとおと)客席に向けたメインスピーカーから出る音。お客さんが聴いている音のこと
中音(なかおと)ステージ上で演者が聴いている音。アンプの生音+返しの合計
返し(モニター)演者の足元に置かれたスピーカー。自分たちの演奏を「返して」もらうためのもの
卓(たく)ミキサー(ミキシングコンソール)のこと。「卓に送る」=ミキサーに音を入れる
DI(ダイレクトボックス)ベースやキーボードの音をライン(ケーブル直)で卓に送るための機器
ハウる(ハウリング)「キーン」というあの音。マイクとスピーカーの位置関係で起きる
FOH(Front of House)客席側の音響ブース・そこで外音を作る担当のこと。大きな現場では外音(FOH)と中音(モニター)で担当が分かれる
用語より先に、図で渡すのが最強
セット図くんは編成テンプレを選んで並べるだけ。セット図と回線表が1枚のPDFになるので、PAさんに「図のとおりです」で伝わります。
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出演者からPAさんへの上手な伝え方【本記事の本題】

PAさんは超能力者ではありません。あなたのバンドの理想の音は、伝えなければ伝わりません。リハで伝えるべきことは、実はこの3つに集約されます。

伝わる言い方・伝わらない言い方

△ 伝わらない○ 伝わる
「いい感じにしてください」「歌が埋もれないように、外音はボーカル優先でお願いします」
「なんか聴こえづらいです」「自分の返しで、ギターをもう少し下げて、ボーカルを上げてください」
(返しに不満なままリハ終了)「最後にもう一度だけ返し確認いいですか?」——リハ中に解決するのが鉄則
(本番直前に)「やっぱりキーボード足します」編成変更が出た時点ですぐ共有。回線の準備が変わるため、遅くなるほど対応が難しい
⚠️ 中音の上げすぎ注意:ステージ上のアンプや返しが大きすぎると、その音が客席まで漏れて外音のコントロールが効かなくなります。「聴こえないから自分のアンプを上げる」の連鎖は音の泥沼への入口。困ったらまずPAさんに相談を。

その説明、紙1枚で終わります——セット図・回線表

①の「編成と特殊事項」は、口頭で説明すると数分かかりますが、セット図(配置図)と回線表(インプットリスト)を事前に送っておけばゼロ秒です。PAさんは仕込みの段階でマイクとケーブルを用意でき、リハは「図のとおりですね、確認だけしましょう」から始まります。

▲ 4ピースの基本形。ドラムは奥中央、ギター上手・ベース下手、返し(黒い台形)は各自の足元へ。

こうした図に、持込機材・DI・電源の要不要・返しの希望まで書き添えたものが理想形。書き方はセット図の作り方・書き方【完全ガイド】PA表・セッティング表の書き方で解説しています。

PAさんに信頼される出演者の共通点

PAさんは敵でも採点者でもなく、あなたのバンドの音を一緒に作る当日限りのメンバーです。情報を渡せば渡すほど、返ってくる音は良くなります。

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よくある質問(FAQ)

PAとは何の略ですか?
Public Address(パブリック・アドレス=公衆伝達)の略です。もともとはマイク・ミキサー・スピーカーなどの拡声装置ひと揃いを指し、転じてそれを操作する音響スタッフのことも指します。業界ではSR(Sound Reinforcement)と呼ぶこともあります。
PAさんと音響さん、ミキサーの違いは何ですか?
ライブ現場ではほぼ同じ意味で使われます。「ミキサー」は本来は機材(ミキシングコンソール=卓)の名前ですが、操作する人を指すこともあります。ライブハウスで「PAさん」「音響さん」と呼びかければ問題ありません。
外音と中音とは何ですか?
外音(そとおと)は客席のメインスピーカーから出る、お客さんが聴く音。中音(なかおと)はステージ上で演者が聴いている音(アンプの生音+返しモニターの合計)です。中音が大きすぎると外音のコントロールが効かなくなるため、ステージ上の音量はPAさんと相談しながら決めるのが基本です。
ライブハウスのPAさんには、何をいつ伝えればいいですか?
編成・持込機材・DIや電源の要不要は、出演が決まった時点でセット図と回線表にして事前に送るのがベストです。返し(モニター)の希望は当日のリハーサルで「誰の・何の音を・どの返しに」の形で伝え、リハ中に解決させます。本番直前の変更は対応が難しいため、変更が出たらすぐ共有しましょう。
PAエンジニアになるにはどうすればいいですか?
音響系の専門学校や大学で学んでPA会社・ライブハウスに就職するルートが一般的ですが、ライブハウスでアルバイトとして現場に入り、仕込みから覚えていく道もあります。国家資格は不要ですが、舞台機構調整技能士(音響機構調整作業)という関連資格があります。