インプットリスト(回線表)の書き方【記入例つき】PA提出用・48V早見表あり
セット図と一緒に渡すと喜ばれるのがインプットリスト(回線表)。この記事では、Ch・音源・マイク/DI・48V(ファンタム)・スタンド・持込の各項目の埋め方を記入例つきで解説します。ドラムのCh割り当て、DIが必要なケース、48V早見表まで。読めば、PAが一発で読める回線表が作れます。
インプットリスト(回線表)とは
インプットリスト(回線表)とは、「ミキサーのどのチャンネルに、何の音を、どのマイク/DIで入れるか」を1行ずつ並べた一覧表のことです。「回線表」「ライン表」「PA表」とも呼ばれます。
セット図(配置図)が“ステージの見取り図”なら、インプットリストは“音の入り口の一覧”。セット図とセットで渡すと、PAは当日の回線(ケーブルやマイク)の本数を事前に用意でき、立ち上げが劇的に速くなります。必須ではありませんが、あるとPAにとても喜ばれます。
回線表に書く項目(列)
形式は自由ですが、次の列を用意するとPAが読みやすい回線表になります。
| 列 | 書くこと |
|---|---|
| Ch | チャンネル番号(1から連番) |
| 音源/パート | Kick・Snare・Gt・Ba・Vo など、その回線の音 |
| マイク/DI | マイク(種類)か、DI(ライン)か。持込マイクは型番も |
| スタンド | ブーム/ストレート/卓上など、必要なマイクスタンド |
| 48V | ファンタム電源の要否(○=要) |
| 備考 | 持込/会場、ステレオ(St)、型番、要望など |
記入例(4ピースバンド)
Vo/Gt/Ba/Dr の4人編成を例に、実際の回線表を1枚。これを真似れば形になります。
| Ch | 音源 | マイク/DI | 48V | 備考 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | Kick | ダイナミック | 会場 | |
| 2 | Snare | ダイナミック | 会場 | |
| 3 | HH | コンデンサー | ○ | 会場 |
| 4 | OH L | コンデンサー | ○ | 会場 |
| 5 | OH R | コンデンサー | ○ | 会場 |
| 6 | Gt | マイク(前) | JC-120 | |
| 7 | Ba | DI | ○ | 持込・アクティブ |
| 8 | Key L | DI | St(ステレオ) | |
| 9 | Key R | DI | St | |
| 10 | Vo | ダイナミック | SM58 |
ドラムのCh割り当て(定番と記号)
ドラムは1本ではなく、パーツごとに複数の回線を使います。定番はこの並び。
- Kick(バスドラム)
- Snare(SD)(スネア)
- HH(ハイハット)
- OH L / OH R(オーバーヘッド=シンバル全体を上から。L/Rの2本)
- 必要に応じて Tom(1T・2T・FT)
SD=スネア、HH=ハイハット、CC=クラッシュ、RC=ライド、といった略記も現場で通じます。小さな箱では Kick/Snare/OH の最小構成で足りることも多いです。
DIって何?「マイクレベル」と「ラインレベル」
回線にはマイクレベル(弱い信号)とラインレベル(強い信号)の2種類があります。ベース、キーボード/シンセ、エレアコ(ピックアップ)などのライン出力は、DI(ダイレクトボックス)を通してマイクレベルに変換してから卓へ送ります。
- DIを使う:ベース、キーボード/シンセ、エレアコ(DI)、アンプシミュレーター(KEMPER等のライン出力)
- マイクで拾う:ボーカル、ギターアンプ(前にマイク)、生ドラム、生ギター
48V(ファンタム電源)の要否 早見表
「48Vって何に付けるの?」がひと目で分かる早見表。要る所だけ○を付けます。
| 音源/機材 | 48V(ファンタム) |
|---|---|
| コンデンサーマイク | 必要 ○ |
| ダイナミックマイク(SM58等) | 不要 |
| アクティブDI | 必要 ○ |
| パッシブDI | 不要 |
| リボンマイク | 基本かけない(故障の恐れ)⚠️ |
弾き語り・少人数の簡易回線表
1〜2人なら、数行で十分です。
| Ch | 音源 | マイク/DI | 48V | 備考 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | Vo | ダイナミック | SM58 | |
| 2 | A.Gt | DI | エレアコ(ライン) |
アコギをマイクで拾う場合は「マイク(前)+要スタンド」に。詳しくは弾き語りのセット図の書き方で解説しています。
よくあるNG・失敗例
- ❌ 「マイク」としか書いていない:→ ダイナミックかコンデンサーか、持込なら型番を。
- ❌ DIかマイクか不明:→ ベース・キーボードはDIと明記。
- ❌ ステレオ/モノラル不明:→ キーボードや同期はSt(ステレオ)や本数を。
- ❌ Ch数だけ多くて中身が不明:→ 使わない回線は載せない。実際に鳴らす音だけ。
- ❌ 持込機材の型番なし:→ アンプ・DI・マイクの型番を書くとPAが準備しやすい。
セット図+回線表を最速で作る
回線表は表計算でも作れますが、セット図と別々に管理すると食い違いが起きがち。セット図くんなら、ステージ配置を並べながら回線表(インプットリスト)も同じ画面で作成し、1枚のPDF・共有リンクにまとめて出せます。登録不要・完全無料。