マイクスタンドの種類と立て方の基本|ブームとストレートの違い・回線表への書き方
ライブハウスやスタジオで必ず使うマイクスタンド。結論から言うと、まず覚えるべきは「ストレート」と「ブーム」の2種類の違いだけです。この記事では、マイクスタンドの種類の早見表、ブームとストレートの使い分け、倒れない立て方3ステップと高さ調整、そしてセット図・回線表(スタンド列)への書き方まで、現場で困らないようにやさしく解説します。
この記事でわかること(目次)
結論:まず覚えるのは「ストレート」と「ブーム」
マイクスタンドにはいくつも種類がありますが、ライブの現場で登場するのはほぼ2つ。まっすぐ1本の「ストレート」と、先端に角度を変えられるアーム(ブーム)が付いた「ブーム」です。
- ストレート:高さだけを調整できる。歌に専念するボーカル向き。見た目もすっきり
- ブーム:高さ+アームの角度・長さを調整できる。楽器を弾きながら歌う人や、アンプ・ドラムの集音はこちら
💡 ライブハウスではスタンドは会場が用意してくれるのが基本。演者がやるべきことは「どの種類が何本必要か」を回線表(インプットリスト)に書いておくことだけです。
マイクスタンドの種類 早見表
「どれを頼めばいいか」がひと目で分かる早見表です。
| 種類 | 特徴 | 主な用途 |
|---|---|---|
| ストレート | まっすぐ1本。高さのみ調整 | ボーカル専任・MC・スピーチ |
| ブーム | アームの角度・長さを調整できる | 楽器を弾くボーカル・コーラス・生楽器 |
| ショートブーム | ブームの背が低い版 | ギターアンプ・バスドラムの集音 |
| 卓上(デスク) | 机や台の上に置く小型 | カホン・配信・座って話す場面 |
| グースネック | 自由に曲がる首。会議台などに固定 | 司会台・演台・ドラムの隙間 |
土台には、三脚(トライポッド)型と丸ベース(円形の重り)型があります。丸ベースは省スペースで足を引っかけにくいのでボーカル用ストレートに多く、三脚型は安定感がありブームに多い、と覚えておけば十分です。
ブームとストレートの使い分け
迷ったら、この基準で選べば失敗しません。
- 歌だけ歌う → ストレート:正面に立ってまっすぐ歌える。ステージ映えもする
- ギター・ベース・鍵盤を弾きながら歌う → ブーム:アームを斜めに伸ばせるので、楽器やネックにスタンドが干渉しない
- アンプにマイクを立てる → ショートブーム:スピーカーの高さに合わせて低く構えられる
奥(バックライン)下手上手↓ 客席側set-zu.jpGt.AmpショートブームVo(ストレート)
▲ ボーカルにはストレート(またはブーム)、ギターアンプの集音にはショートブーム。場所と用途でスタンドの種類が変わる。
弾き語りの場合はマイクが2本(歌用+アコギ用)になることもあります。配置の実例は弾き語りのセット図の書き方をどうぞ。
倒れない立て方 3ステップ
ブームスタンドは先端(マイク側)が重いので、立て方を間違えると本番中に倒れます。手順はこの3つだけ。
- 三脚をしっかり開いて、ブームを脚の1本の真上に向ける——アームが脚と脚の「間」に張り出すとバランスを崩して倒れやすい。脚と同じ向きに揃えるのが鉄則
- 高さを合わせる——支柱の中間にあるネジ(クラッチ)を緩めて上下し、マイクの中心が口の高さに来たら締める
- アームの角度・長さを合わせる——ブームのネジを緩めて調整し、マイクが下唇の高さでまっすぐ口を向くように。口とマイクの距離はこぶし1個分が目安
⚠️ ネジ(ノブ)は必ず緩めてから動かすこと。締まったまま力ずくで回すと固定が甘くなり、本番中にマイクがお辞儀してくる原因になります。
ライブ本番での注意点
- ❌ ネジの締めが甘い:演奏中にアームが下がってくる定番トラブル。リハで一度「手で軽く押しても下がらないか」を確認
- ❌ ケーブルを張ったまま:マイクケーブルはスタンドの根元で一度たるませておくと、引っかけてもマイクが落ちにくい
- ❌ スタンドがモニターの正面:マイクが返し(モニター)の真正面を向くとハウリングの原因に。返しの位置は返し(モニター)とはで解説
- ❌ 勝手に位置を大きく変える:リハで決めた位置はPAが音を作った位置。本番で大きく動かすなら一言伝える
セット図・回線表への書き方
マイクスタンドについて演者が書くべきことは、実はこれだけです。
- セット図:マイク記号を立ち位置に置き、「Vo」「Cho」「A.Gt(マイク)」のようにラベルを付ける
- 回線表:スタンド列に「ブーム」「ストレート」「卓上」のように種類を書く(例:Vo=ストレート、Gt&Vo=ブーム、Gt.Amp=ショート)
- 持込マイクがある場合:型番と「要スタンド」か「ハンド(手持ち)」かを備考へ
これでPAは、必要なスタンドの種類と本数を当日までに全部用意できます。回線表全体の書き方はインプットリスト(回線表)の書き方を、セット図全体はセット図の作り方・書き方【完全ガイド】をどうぞ。
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よくある質問(FAQ)
ブームスタンドとストレートスタンドはどちらを選べばいいですか?
歌だけ歌うならストレート、楽器を弾きながら歌うならブームが基本です。ブームはアームの角度と長さを調整できるため、ギターやベースにスタンドが干渉しません。ライブハウスでは回線表のスタンド列に希望の種類を書いておけば会場が用意してくれます。
マイクスタンドの高さはどこに合わせればいいですか?
マイクの中心が口の高さ、具体的にはマイクが下唇の高さでまっすぐ口を向くように合わせます。口とマイクの距離はこぶし1個分が目安です。支柱やブームのネジは必ず緩めてから動かし、決めたらしっかり締めます。
ブームスタンドが倒れやすいのはなぜですか?
先端のマイク側が重いためです。ブーム(アーム)が三脚の脚と脚の間に張り出すとバランスを崩しやすいので、アームを脚の1本の真上に揃えて立てるのが鉄則です。
マイクスタンドはライブハウスに持って行くべきですか?
不要です。スタンドは会場の備品を使うのが基本で、演者は回線表に必要な種類(ブーム/ストレート/卓上)と本数を書いておくだけで大丈夫です。持込マイクを使う場合だけ、型番とスタンドの要否を備考に書きましょう。