セットリストの書き方【無料テンプレートDL・記入例つき】曲順の組み方と提出マナー
ライブが決まると必ず用意するのがセットリスト(セトリ)。この記事では、そのまま印刷して使えるA4テンプレート(スタッフ用・足元用・Excel)を無料で配布したうえで、書く項目と記入例、持ち時間→曲数の早見表、MCをどこに入れて何秒で切るか、盛り上がる曲順の組み方5ステップ、提出のマナーまで、この1本で全部わかるように解説します。
セットリストとは?実は2種類ある
セットリスト(セトリ)とは、ライブで演奏する曲を演奏順に並べた一覧表のことです。ただし現場では、同じ「セットリスト」でも用途が2つあります。
| 種類 | 読む人 | 書くこと |
|---|---|---|
| スタッフ用(提出用) | PA・照明 | 曲順に加えて、SE・MCの位置・つなぎ・テンポ・照明の要望など「進行の情報」 |
| 自分たち用(足元用) | メンバー | 曲順・キー・カポ位置・持ち替えなど「演奏の情報」。大きな字で床に貼る |
検索して出てくる「セトリの作り方」の多くは曲順の話ですが、ライブハウスに提出するのはスタッフ用。まずこちらの書き方から解説します。
セットリストテンプレート無料ダウンロード(スタッフ用・足元用・Excel)
この2種類を、そのまま印刷して書き込めるA4テンプレートにしました。1枚目がライブハウスに出すスタッフ用、3枚目が本番中に床へ貼る足元用。2枚目に持ち時間30分・6曲の記入例を入れてあるので、何をどこまで書けばいいか迷いません。Excel版は曲の尺を入れると合計時間とMC込みの所要が自動で出て、持ち時間に収まるかがその場で分かります。登録不要・完全無料、印刷も配布も改変も自由です。
使う順番は3ステップです。① Excel版かPDFの1枚目に曲名と尺を入れて、持ち時間に収まるところまで曲数を削る → ② MCを入れる位置と秒数を決める(決め方は後述) → ③ 確定したら1枚目をPDFか画像で提出し、3枚目の足元用を人数分プリントして各自が書き足す。スタッフ用と足元用を分けるだけで、本番の事故はかなり減ります。
スタッフ用セットリストに書く項目
PA・照明が知りたいのは「曲名」ではなく「本番がどう進行するか」です。次の項目を入れると、一発で伝わるセットリストになります。
| 項目 | 書くこと |
|---|---|
| 基本情報 | バンド名・日付・出番・持ち時間 |
| 曲順・曲名 | 演奏順に。カバー曲は元のアーティスト名も必ず(理由は後述) |
| SE | 入場SE・転換中BGMの有無と、流すタイミング・音源の渡し方 |
| MC | 入れる位置とおおよその長さ(例:2曲目のあと・2分) |
| つなぎ | 曲間を空けずに続ける箇所(メドレー・SEつなぎ)はその旨を |
| テンポ | BPMが分かればBPM、分からなければ「速い/ミドル/バラード」で十分 |
| 持ち替え・移動 | ギター持ち替え、コーラスに入る曲、立ち位置が変わる演出など |
| 照明の要望 | あれば簡潔に(例:バラードは暗めに)。書きすぎは逆に伝わらない |
記入例(持ち時間30分・6曲)
4人バンド・持ち時間30分を例に、スタッフ用セットリストを1枚書いてみます。これを真似れば形になります。
| 順 | 曲名 | テンポ | 備考 |
|---|---|---|---|
| SE | 入場SE(音源データ提出済) | — | 暗転のまま1曲目へ |
| 1 | スターダスト | 速い(BPM180) | SEから間空けずスタート |
| 2 | ランナウェイ | 速い | 1→2はつなぎ(曲間なし) |
| MC | (約2分) | — | メンバー紹介 |
| 3 | 夜の手紙 | バラード | 照明暗めに/Gt→アコギ持ち替え |
| 4 | ハルカゼ(○○○のカバー) | ミドル | Ba がコーラス |
| MC | (約1分) | — | 物販・次回ライブ告知 |
| 5 | ファンファーレ | 速い | — |
| 6 | グッドバイ(ラスト) | 速い(BPM190) | アウトロでメンバー紹介→はけ |
持ち時間→曲数の早見表(20・25・30・40・60分/MCの有無つき)
セトリ作りの最初の一歩は、持ち時間から曲数を決めること。1曲を平均4分、MCを1回1〜1分30秒、曲間のすき間とチューニングを1曲あたり10秒として逆算すると、目安はこうなります。
| 持ち時間 | MCなし | MC1〜2回あり |
|---|---|---|
| 20分 | 5曲 | 4〜5曲(MC計1分) |
| 25分 | 6曲 | 5〜6曲(MC計2分) |
| 30分 | 7曲 | 6〜7曲(MC計2〜3分) |
| 40分 | 9〜10曲 | 8〜9曲(MC計3〜4分) |
| 60分 | 14〜15曲 | 12〜14曲(MC計6〜8分) |
計算式にすると「曲数 =(持ち時間 − MCの合計 − 10秒×曲数)÷ 1曲の平均4分」。持ち時間20分なら演奏にあてられるのは16〜17分、30分なら25〜26分、40分なら34〜35分です。この「演奏にあてられる時間」のほうを先に出すと、曲数は自動的に決まります。
MCはどこに入れる?位置と秒数の決め方
セットリストでいちばん時間が読めないのがMCです。位置と秒数を先に決めてセットリストに書いておくと、照明も自分たちも迷いません。
位置:2曲目のあとと、終盤の2回が基本
- 1曲目の直後は避ける——息が上がっていて声が出ません。勢いもここで止まります
- 2曲目のあと=名乗り——対バンでは初見のお客さんが多いので、ここでバンド名を言います(30秒〜1分)
- 終盤=感謝と告知——物販・次回ライブ・リリースはここに集約(1〜1分30秒)
- 持ち替えやチューニングが必要な曲の前——MCの裏で作業できるので、時間を二重に使えます
秒数:文字数 ÷ 270 × 60秒で見積もる
ライブMCは息継ぎ・間・客席の反応待ちが入るため、1分あたり約270字で見積もると本番でほぼ合います(原稿を読むだけの影アナは1分300字なので、それより少し遅いペースです)。
| 話す内容 | 文字数の目安 | 秒数 |
|---|---|---|
| 名乗り・挨拶 | 約270字 | 約60秒 |
| 曲紹介 | 約135字 | 約30秒 |
| 対バンへ一言 | 約90字 | 約20秒 |
| 感謝と告知 | 約400字 | 約90秒 |
| 最終曲へ振る | 約70字 | 約15秒 |
目安として、MCの合計は持ち時間の1割まで。30分なら3分、20分なら2分です。配布しているExcel版はMCの行に文字数を入れるだけで秒数が自動で出るので、合計を見ながら調整できます。
盛り上がる曲順(セトリ)の組み方 5ステップ
曲数が決まったら、いよいよ曲順です。プロのライブにも共通する組み方の型があります。
① 1曲目=「つかみ」を決める
お客さんの第一印象は1曲目で決まります。代表曲か、いちばん勢いのある曲を最初に。対バンなら初見のお客さんが多いので、なおさら重要です。
② ラスト=いちばん盛り上がる曲を決める
最後の印象がそのままライブの印象になります。会場全体で盛り上がれる曲・いちばん自信のある曲を最後に置き、1曲目とラストを先に固定してから間を埋めるのがコツです。
③ 中盤に「山」と「谷」を作る
速い曲だけを並べると、お客さんも自分たちも息切れします。中盤にバラードや聴かせる曲(谷)を置き、その前後に盛り上がる曲(山)を配置すると、ラストがより際立ちます。
④ テンポ・キーが似た曲を続けない
同じBPM・同じキー・同じ曲調が続くと、別の曲でも同じ曲に聞こえてしまいます。あわせてボーカルの負担が大きい曲の連続や、持ち替え・チューニングが忙しい並びも避けると、演奏の質が安定します。
⑤ 通しで演奏して時間を計る
最後は本番想定の通し練習。MC込みで時間を計り、持ち時間に収まるか・流れに違和感がないかを確認して微調整します。ここで計った時間がスタッフ用セットリストの精度になります。
いつ・誰に・何枚?提出のマナー
- いつ:会場から期限指定があればその日まで、指定が無ければライブ1週間前までが目安。セット図と一緒に送ります(詳しくは対バンの提出マナー)
- 誰に:ブッキング担当へメール添付(PDFか画像)が基本。ファイル名は「日付+バンド名+セットリスト」に
- 何枚:データ提出なら会場側で共有されますが、当日は紙でもPA用・照明用・袖用+メンバー分があると安心。モニター卓が別の会場では1枚多めに
- 変更したら:曲順変更は必ずスタッフに報告。照明の仕込みが狂うため、当日変更ならリハ時か本番前に口頭で伝えます
セットリストとセット図の違い(両方必要です)
提出書類でよく混同されるのがこの2つです。
| セットリスト | セット図 | |
|---|---|---|
| 中身 | 曲順・MC・SEなど「時間の流れ」 | 立ち位置・機材・マイクなど「ステージの配置」 |
| 主に使う人 | 照明・PA | PA・ステージスタッフ |
| 形式 | 一覧表(テキストでも可) | ステージを真上から見た図 |
つまりセットリストだけでは、あなたがどこに立って何を鳴らすかは伝わりません。ライブハウス提出では、セットリストとあわせてセット図(+あれば回線表)を出すのが基本セットです。
足元に貼る用セトリの工夫
本番中に見るメンバー用のセットリストは、スタッフ用と分けて作ると本番が安定します。
上で配布しているテンプレートの3枚目がそのまま足元用です。自分で作る場合も、次の4つを押さえれば同じものになります。
- ✅ 太字・大きな字で8行程度——暗転中や照明の逆光でも読めるサイズに。A4のまま使うか、横向きに回して拡大コピーすると更に読みやすくなります
- ✅ 自分に必要な情報だけ——キー・カポ位置・持ち替え・エフェクトの切り替えなど、パートごとに書き分けると確実
- ✅ 養生テープで床に固定——ガムテープは床を傷めるのでNGの会場が多い。ドリンクや汗で濡れない位置に
- ✅ 曲名は略称でOK——「スターダスト→スタダ」など、瞬間的に読める書き方で
- ✅ MCの位置に印をつける——曲名と同じ見た目だと本番で飛ばします。配布テンプレートでは赤い行にしてあります
よくあるNG・失敗例
- ❌ 曲名しか書いていない:SE・MC・つなぎ・テンポが無いと、照明は展開を予測できません
- ❌ カバー曲のアーティスト名なし:著作権報告に必要。「曲名(○○のカバー)」と必ず書く
- ❌ 持ち時間オーバーの曲数:1組が押すと対バン全員に波及。通しで計ってから提出を
- ❌ 当日の曲順変更を伝えない:照明・PAの仕込みが総崩れに。変更は必ず報告
- ❌ 手書きがつぶれて読めない:写真で送るなら文字がはっきり読めるか確認。迷ったらテキストかPDFで
セットリストと一緒に、セット図も最速で
セットリストはテキストでも作れますが、セット図はそうはいきません。セット図くんなら、編成のひな形を選んで記号を並べるだけでセット図が完成し、回線表(インプットリスト)も同じ画面で作って1枚のPDF・共有リンクにできます。登録不要・完全無料。提出物一式が最短でそろいます。


