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用語集

アンプラグドとは?意味とアコースティックとの違い・MTV Unpluggedの歴史と名盤・編成の作り方

公開:2026年08月24日 ・ 運営:LOCAL POWER株式会社(セット図くん)

「アンプラグドライブ」「アンプラグドバージョン」——音楽の告知で見かける「アンプラグド」。結論から言うと、アンプラグド(Unplugged)とは「プラグを抜いた」、つまり電気楽器を使わず生楽器中心で演奏するスタイルのことです。この記事では、意味と語源、言葉を広めた「MTV Unplugged」の歴史と名盤アコースティックとの違い、そしてバンドの曲をアンプラグド編成に組み替える実務まで解説します。

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結論:アンプラグド=電気楽器を使わない生楽器スタイル。関連語の早見表

アンプラグド(unplugged)とは、エレキギター・エレキベースなどの電気楽器を使わず、アコースティックギター・ピアノ・カホンといった生楽器を中心に演奏するスタイルのこと。「アンプラグドライブ」「アンプラグドバージョン」のように使います。まずは近い言葉と一緒に整理しましょう。

用語意味
アンプラグド本記事のテーマ。「プラグを抜いた」=電気楽器を使わない演奏スタイル。MTVの番組名から広まった
アコースティックライブ生楽器主体のライブの総称。アンプラグドとほぼ同義に使われる
弾き語り1人で歌と伴奏を同時に行う形態。アンプラグドの最小形
アコースティックセット(アコセット)普段バンド編成のアーティストが、その日だけ生楽器編成で演奏すること
ストリップド(stripped)「そぎ落とした」の意。音数を減らしたシンプル編成のこと。アンプラグドの近縁語
エレクトリックセットアンプラグドの対義語的な言い方。通常の電気楽器編成のこと

ポイントは、アンプラグドが「普段は電気でやっている人が、あえてプラグを抜く」という文脈を含むこと。最初から生楽器のクラシックや民謡を「アンプラグド」とは呼びません。

語源——unplug=「プラグを抜く」

英語の unplug(プラグを抜く)の過去分詞形で、直訳は「プラグを抜かれた」。エレキギターをアンプにつなぐシールドのプラグを抜くイメージから、「電気的な増幅に頼らない演奏」を指すようになりました。

もともと英語圏で使われていた表現ですが、これを世界共通の音楽用語に押し上げたのが、次で解説するアメリカMTVの番組「MTV Unplugged」です。日本で「アンプラグド」という言葉が広く使われるのも、この番組の影響です。

💡 現代では音楽を離れて、デジタルデトックスの文脈で「アンプラグドな週末」(スマホやネットから離れる)のような使い方もされます。こちらも「プラグを抜く」イメージの延長です。

MTV Unpluggedの歴史——言葉を世界に広めた番組

「MTV Unplugged」は、1989年にアメリカの音楽チャンネルMTVで始まったライブ番組。普段はエレキサウンドで鳴らすアーティストが、観客を入れた小さな会場で生楽器中心のスペシャル編成を披露する——という企画が大当たりし、「アンプラグド」という言葉そのものを世界に定着させました。

出来事
1989番組スタート。若手からベテランまでが「電気を抜いた」姿を披露する場として人気に
1992エリック・クラプトンが出演。この音源『アンプラグド(Unplugged)』が世界的大ヒットし、グラミー賞を総なめに。アコースティック版「いとしのレイラ」「ティアーズ・イン・ヘヴン」はライブの新しい聴かせ方を決定づけた
1993ニルヴァーナが出演。翌年リリースの『MTV Unplugged in New York』は、轟音グランジの内側にあった歌の凄みを刻んだ歴史的名盤に
1995KISSが出演。オリジナルメンバーが同席したステージが再結成ツアーのきっかけになったことでも有名
1996〜オアシスなど出演が続く(弟リアムが直前降板し、兄ノエルが全曲歌った回は語り草)。日本勢ではCHAGE and ASKAがアジアのアーティストとして初出演。のちに宇多田ヒカルらも出演

番組の本質は「電気を抜いても残るものが、その曲とその人の core(芯)である」を見せること。だからアンプラグドは単なる音量控えめのライブではなく、アレンジと歌の勝負として今も特別視されています。

アコースティックとの違い——ほぼ同義、ニュアンスが違う

実務ではほぼ同じ意味で使って問題ありません。ただし言葉の成り立ちが違うので、ニュアンスに差があります。

アンプラグドアコースティック
由来「プラグを抜く」という行為からacoustic(音響の・生音の)という楽器の性質から
ニュアンス普段は電気編成の人が、あえて生に持ち替える特別感が強い生楽器で演奏すること全般。日常的で幅広い
使われ方「アンプラグドツアー」「アンプラグドバージョン」など企画名・音源名に多い「アコースティックライブ」「アコースティック編成」など形式の説明に多い

つまり「アンプラグド」はMTV由来のブランド感のある言い方、「アコースティック」は実務的・説明的な言い方。告知でどちらを使っても間違いではありません。編成・楽器・会場など実務面の詳細はアコースティックライブとはで解説しています。

💡 近縁語の「ストリップド(stripped / stripped-down)」は「そぎ落とした」の意味。電気か生かではなく音数を減らしたシンプル編成を指すので、エレピ1台の「ストリップド」もあり得ます。

「電気を一切使わない」わけではない——よくある誤解

アンプラグド=完全無電源、と思われがちですが、実際のアンプラグドライブではマイク・PA・DIといった音響設備はほぼ必ず使います。「抜く」のは楽器のプラグ(=電気楽器のアンプ増幅)であって、客席に音を届ける拡声までは抜きません。

💡 本当に電源もPAも使わない演奏は「完全生音」「グランドアコースティック」などと呼び分けられます。路上やサロンコンサートの世界です。

バンドの曲をアンプラグド編成にする——楽器の持ち替え表

いつものバンドの曲をアンプラグドでやるときの、定番の持ち替えを押さえておきましょう。

パート持ち替えの定番
エレキギターアコースティックギター(エレアコ)。2本いるならストローク+アルペジオ/リードで役割分担
エレキベースウッドベース(コントラバス)やアコースティックベース。エレキベースのままラインで小さく出す現実解も多い
ドラムカホンが大定番。ほかにブラシ+小口径セット、ジャンベ・シェイカーなどのパーカッション
キーボード・シンセピアノ(会場にあれば)、アコーディオン、グロッケン。エレピ音色を小さく使う折衷も
ボーカルマイクは使う。声量勝負ではなく表情勝負に切り替える
💡 全部を生楽器にしなくてもOK:「ドラムだけカホン」「ベースはエレキのまま」など、部分的な持ち替えでも十分アンプラグドの空気になります。大事なのは楽器の種類より音量と音数のコントロールです。

アンプラグドアレンジのコツ5つ

楽器を持ち替えただけでは、ただの「小さい音のいつもの曲」になりがち。アレンジで押さえるのは5つです。

アンプラグド編成のセット図——椅子・カホン・DIを書き込む

アンプラグドの日は機材がいつもと違うため、会場へのセット図(配置図)もその日仕様で作り直すのが基本です。書き込むポイントは3つ。

▲ アンプラグド編成の例(Vo+アコギ+ウッドベース+カホン)。アコギとベースはDIかマイク録りか、カホンのマイク、椅子の数を書き添えるとPAに一発で伝わる。
アンプラグドの日こそ、セット図で共有
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アンプラグドライブが行われる場面5つ

場面特徴
カフェ・バー・ギャラリーPA設備が最小限の空間と好相性。フロアライブ形式も多い
インストア・リリースイベントCDショップや商業施設でのミニライブ。搬入が軽く、転換が速いアンプラグド編成が定番
配信・スタジオライブ「アンプラグドバージョン」として動画・音源企画に。歌と アレンジの実力がそのまま出る
フェスのアコースティックステージ大型フェスの森や小ステージ。轟音の合間の癒し枠として人気
アンプラグドツアー・企画公演普段バンド編成のアーティストによる特別公演。MTV Unplugged由来の「特別感」の使い方

英語での使い方——unplugged / acoustic / stripped

表現意味・例
unplugged versionアンプラグド版。「the unplugged version of the song(あの曲のアンプラグド版)」
acoustic setアコースティック編成の出番・ステージ。「They played an acoustic set.(アコセットで演奏した)」
stripped-downそぎ落とした・シンプルにした。「a stripped-down arrangement(音数を絞ったアレンジ)」
go unpluggedアンプラグドでやる。「The band went unplugged for one night.(その夜だけアンプラグドで演奏した)」

まとめ:アンプラグドは「電気を抜いても残るもの」の勝負

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よくある質問(FAQ)

アンプラグドとはどういう意味ですか?
英語の unplugged(プラグを抜いた)から来た言葉で、エレキギターなどの電気楽器を使わず、アコースティックギター・ピアノ・カホンといった生楽器を中心に演奏するスタイルのことです。「普段は電気編成のアーティストが、あえて生楽器に持ち替える」という特別感を含んだ言い方で、アメリカMTVの番組「MTV Unplugged」によって世界的に定着しました。
アンプラグドとアコースティックの違いは何ですか?
実務ではほぼ同じ意味で使われます。ニュアンスの違いとして、アンプラグドは「プラグを抜く」という行為に由来し、普段は電気編成の人が生楽器に持ち替える特別感が強い言い方(企画名・音源名に多い)、アコースティックは楽器の性質に由来する説明的な言い方(形式の説明に多い)です。
MTV Unpluggedとはどんな番組ですか?
1989年にアメリカの音楽チャンネルMTVで始まったライブ番組で、アーティストが観客を入れた会場で生楽器中心の特別編成を披露する企画です。エリック・クラプトン(1992年)やニルヴァーナ(1993年)の回は音源化されて歴史的名盤になり、「アンプラグド」という言葉自体を世界に広めました。
アンプラグドでは電気をまったく使わないのですか?
いいえ。抜くのは電気楽器のアンプ増幅であって、客席に音を届けるための拡声は使います。実際のアンプラグドライブでは、歌やカホンをマイクで拾い、アコースティックギターはエレアコのライン(DI)かマイク録りでPAに送るのが普通です。電源もPAも使わない演奏は「完全生音」などと呼び分けられます。
有名なアンプラグドの名盤にはどんなものがありますか?
代表格はエリック・クラプトン『アンプラグド』(1992年・グラミー賞を総なめ)と、ニルヴァーナ『MTV Unplugged in New York』(1994年)です。ほかにKISSの出演回(1995年)は再結成のきっかけとして、オアシスの回(1996年・ノエルが全曲歌唱)は逸話として有名です。
バンドの曲をアンプラグドでやるにはどうすればいいですか?
エレキギター→アコースティックギター、エレキベース→ウッドベースまたはエレキのままライン、ドラム→カホンやブラシ、キーボード→ピアノ、が定番の持ち替えです。そのうえで、テンポとリズムの見直し・キーの再検討・音数を減らす引き算・コーラス強化・エンディングの作り直しといったアレンジを加えると、「小さいだけのいつもの曲」になるのを避けられます。
アンプラグドでドラムの代わりになる楽器は何ですか?
カホンが大定番です。箱型の打楽器で、座って叩き、打面の中央付近で低音(バスドラム相当)、端で高音(スネア相当)を出し分けられます。ほかにブラシで叩く小口径ドラム、ジャンベ、シェイカー・タンバリンなどの小物パーカッションもよく使われます。カホンにはマイクを立てるので、セット図と回線表に書き添えましょう。
「ストリップド(stripped)」とはどういう意味ですか?
「そぎ落とした」という意味で、音数を減らしたシンプルな編成・アレンジを指す言葉です。アンプラグドが「電気か生か」に注目するのに対し、ストリップドは「音数が多いか少ないか」に注目します。そのため、エレクトリックピアノ1台の伴奏でも「ストリップドバージョン」と呼ばれることがあります。