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定期演奏会の進行表の作り方【無料テンプレDL・記入例】吹奏楽の転換時間の計算式

公開:2026年09月30日・更新:2026年10月03日 ・ 運営:LOCAL POWER株式会社(セット図くん)

「定期演奏会の進行表を作ってと言われたけれど、何を何時に書けばいいのか分からない」——吹奏楽部の定演でいちばん揉めるのは、曲順でも司会の原稿でもなく転換(配置替え)です。第1部と第2部で椅子の数が変わる、企画ステージでマイクが要る、第3部でピアノを出す。この「動かす時間」を先に置かずに時刻から埋めると、当日かならず押します。この記事では、転換の所要時間を物量から見積もる計算式を示し、そのうえで3部構成の時間配分・開演14時/終演16時の記入例・時刻が自動計算されるテンプレートまで通しで解説します。

進行表と一緒に、各部の配置図も要ります
転換は「第1部の配置」と「第2部の配置」の差分です。差分を数えるには両方の図が要ります。セット図くんなら○と楽器名を並べるだけ、部ごとに保存して見比べられます。
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結論:進行表は「時刻」ではなく「転換」から決まる

先に結論を書きます。定期演奏会の進行表を作る手順は、次の4ステップです。

  1. 動かせない時刻を固定する——開場・開演・終演・撤収完了。ホールの利用区分がここを決めます
  2. 各部の配置図を並べて、差分を数える——椅子が何脚増える、マイクが何本要る、ひな壇を何段落とす
  3. 差分から転換の分数を出し、先に行として置く——ここがこの記事の中心です
  4. 残った時間に曲とMCを流し込む——曲は削れますが、転換は削れません

多くの部が①→④の順にやって、③を最後に「余ったすき間」として扱います。これが押す原因です。曲は演奏をやめれば終わりますが、転換は椅子を運びきるまで終わりません。つまり進行表の中でいちばん圧縮できないのが転換で、いちばん圧縮できるのが曲数です。だから転換を先に置き、曲を後から入れます。

⚠️ まずホールの利用区分と引き渡し時刻を確認してください。公共ホールの多くは午前・午後・夜間の区分利用で、区分をまたぐ場合の料金や、「何時までに原状復帰して引き渡すか」が決まっています。ここが動かせない最後尾で、進行表はここから逆算します。
💡 コンクールとは前提が違います。コンクールは主催が用意した進行に乗るだけですが、定演は自分たちが進行を作る側です。舞台・照明・音響・司会・受付の全部を部員で割り振るので、「誰が読んでも同じ動きができる紙」が要ります。それが進行表です。

進行表・タイムテーブル・香盤表はどう違うか

この3つは現場で混ざりがちですが、定演では役割を分けておくと事故が減ります。

書類何を書くかいつ作るか
進行表当日の時刻と、係ごとの動き。転換・照明・音響・司会のきっかけまで1枚に1か月前に初版、ホール打合せで確定
タイムテーブル時刻と項目だけの簡易版。出演者・保護者に配る用進行表から抜き出して作る
配置図舞台上の椅子・譜面台・打楽器の位置。部ごとに1枚2か月前。ホール打合せの必須資料

「タイムテーブル」と呼ばれることもありますが、定演で作るべきは係の列がある進行表のほうです。ライブハウスの対バンのように出演者が入れ替わるイベントの時間割の組み方はライブのタイムテーブルの作り方に分けて書いています。定演は出演者はずっと同じで、舞台の上だけが変わる——そこがいちばんの違いで、だから転換の設計が進行表の本体になります。スタッフが増えて「誰がどこで何をするか」まで管理したくなったら、香盤表に育てていきます。

進行表に入れる8つの列(縦軸は時刻、横軸は係)

縦軸を時刻、横軸を係にするのが定演の進行表の基本形です。次の8列が入っていれば、当日の判断はだいたい紙で片づきます。

列何を書くか
時刻その行が始まる時刻。5分刻みではなく実際の分で書く(14:38 など)
経過開演を0:00とした経過時間。押しているかを一目で判断するための列
進行内容曲名・MC・挨拶。曲は演奏時間(分)も書く
舞台・転換この記事の中心。動かすものと所要分数を書く
照明客電の%、舞台フル、ピンスポット、色替え、暗転
音響BGMのIN/フェードアウト、マイクのON/OFF
司会・影アナ司会の担当者と原稿番号、影アナの番号
幕開/閉/この行で開く・閉める。幕は転換の可否を決めるので独立させる
💡 「経過」列を入れてください。本番中、進行を見ている人がいちばん知りたいのは「いま何分押しているか」です。時刻だけだと引き算が要りますが、経過列があれば時計の実時刻と経過を見比べるだけで判断できます。5分押したら、どこを削るかの判断に入ります。

転換(配置替え)の所要時間を見積もる計算式

ここがこの記事の本体です。転換時間を「だいたい5分」で置くと、多いときは3分余り、少ないときは4分押します。動かすものを数えて、物量から出します。

転換の分数 = (動かすものの数 × 目安の秒数)の合計 × 1.5 → 1分単位で切り上げ

目安の秒数は次のとおりです。2人1組で運び、袖から出し入れする前提で置いています。

動かすもの単位目安
椅子の増減1脚6秒
譜面台の増減1台6秒
打楽器(小物)1台20秒
打楽器(大物)1台60秒
マイクと台1本25秒
指揮台の移動1台15秒
奏者の移動1列20秒
ひな壇の増減1段5分
ピアノ出し入れ1台4分

計算してみます。第1部から第2部へ移るとき、椅子を4脚下げ、ソロ用のマイクを1本立て、指揮台を少し前へ出すとします。

椅子4脚(6×4=24秒)+マイク1本(25秒)+指揮台(15秒)=64秒
64秒 × 1.5 = 96秒 → 切り上げて 進行表には「2分」と書く

×1.5 は安全率です。当日は暗く、緊張していて、誰かが必ず一度手を止めます。リハでは60秒でできた転換が本番で90秒かかるのは失敗ではなく標準です。この1.5を削ると、進行表は机の上でだけ正しい紙になります。

⚠️ この秒数は出発点であって、正解ではありません。会場の袖の広さ、下手側だけ通路が狭い、ひな壇の上に台車が入らない——現場の条件で倍以上変わります。当日リハで実際にストップウォッチを当てて、進行表を上書きしてください。この式の役目は「ゼロから勘で決めない」ことと、本番前に無理な転換に気づくことです。計算して4分を超えたなら、それは幕間か休憩に移すべき転換です。

「動かすものの数」はどこから数えるか

各部の配置図の差分です。第1部の図と第2部の図を並べて、増えたもの・減ったもの・動いたものを数えます。図が無いまま転換を見積もるのは、引っ越しの見積もりを部屋を見ずに出すのと同じです。配置図の書き方そのものは吹奏楽のステージ配置図の作り方にまとめています。

各部の配置図を並べて、差分を数えるところから
セット図くんなら第1部・第2部・第3部の図を別々に保存して見比べられます。椅子が何脚増えるか、マイクが何本要るかが目で数えられるので、転換の見積もりが勘でなくなります。
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転換をどこでやるか——MC裏・暗転・休憩の3段【早見表】

分数が出たら、次はその転換をどこに置くかです。定演の転換には3つの置き場所があり、使える長さが違います。ここを間違えると、お客さんが黙って待つ時間ができます。

どこでやるか使える長さそこでやれること
MC裏60秒まで司会が話している裏で動かす。幕は開けたまま、進行は止まらない。椅子4脚まで、マイク1本、小物打楽器1台まで
暗転1〜3分幕は開けたまま照明を落とす。列の入れ替え、見せたくない大きめの移動。暗い中で運ぶので安全確認を先に
休憩・幕間3分以上幕を閉めて大転換。ひな壇の増減・ピアノの出し入れ・大物打楽器はここでしかできない

この表の使い方はひとつです。計算で出た分数を、入る場所に振り分ける。2分の転換に暗転を使うか、1分に削ってMC裏に押し込むか。MC裏に収まるなら、お客さんから見て転換は「無かったこと」になります——これが定演の進行でいちばん効く工夫です。

💡 MC裏の転換は、必ず司会に伝えてください。司会は自分の原稿の長さしか知りません。「ここで椅子を4脚下げるので、最低40秒は話してください」と進行表に書いておくと、司会が巻いて転換が間に合わない事故が消えます。逆に転換が長引いたときに司会がつなぐ「予備の話題」を1つ用意させておくのも定番です。
⚠️ 暗転中に重いものを運ばせない。暗転は客席から見えないだけで、運ぶ側の足元も見えません。ひな壇の段差と平台の継ぎ目でつまずきます。暗転で動かすのは床の上を平行移動させるものだけにして、段差を上り下りする転換は幕を閉めてやってください。

3部構成の組み方と時間配分の型

吹奏楽部の定演は3部構成が定番です。理由は音楽的なものというより、1回の休憩で大転換を1度だけ行うという運営上の合理性にあります。

部中身時間の目安
第1部クラシック・吹奏楽オリジナル・コンクール曲。正装で、配置は標準形35〜40分
転換①MC裏か暗転で処理できる小さい転換にとどめる0〜3分
第2部企画・ポップス・寸劇・ソロ。マイクと照明が要る25〜30分
休憩大転換はここに全部寄せる。ロビーで物販・アンケート回収15分
第3部ポップスステージ・卒業生企画・メイン曲20〜25分
アンコール手拍子曲・部歌。椅子を動かさない曲を選ぶ5〜10分

合計すると、演奏時間で70〜80分、MCと挨拶を足して90分強、休憩15分を含めて全体で2時間前後。これが定演のもっとも一般的なサイズです。お客さんの集中も、小さい弟妹を連れた保護者の滞在時間も、だいたいここが限界だと考えてください。

💡 「2部構成でもいいですか」——いいです。部員が少ない、会場の利用区分が短い、着替えの企画が無いなら2部構成のほうが運営は楽になります。ただし休憩を入れないなら、大転換をやる場所が無くなります。ピアノを出す・ひな壇を落とすといった転換を予定しているなら、それができる幕間を必ずどこかに作ってください。構成は部の数ではなく大転換の数で決まります。

アンコールで椅子を動かさない曲を選ぶ理由

終演後は、規制退場・お見送り・バラシ・撤収という後ろが詰まった時間が待っています。ここで配置替えを伴うアンコールを入れると、拍手が続いている前で椅子を運ぶことになります。アンコールは立奏にする(椅子はそのまま置いておく)か、第3部と同じ配置で演奏できる曲にしておくのが安全です。終演後の客出しの考え方は規制退場とはにまとめています。

開演・終演から逆算する(ホールの区分利用と撤収)

転換と構成が決まったら、時刻を入れます。前から足さず、後ろから引きます。

時点目安決め方
引き渡し利用区分の終了時刻動かせない。ここが最後尾
撤収完了引き渡しの30分前客席・楽屋の原状復帰と忘れ物確認の時間
バラシ開始撤収完了の60〜75分前ひな壇解体と楽器搬出。人数で割らない、通路の幅で決まる
終演バラシ開始の15分前お見送り・規制退場の時間を挟む
開演終演の2時間前ここまでで決めた構成の合計
開場開演の30分前受付の行列と着席の時間
仕込み完了開場の30分前場内清掃まで含めて完了させる
ホール入り開場の4〜5時間前仕込み・リハ・転換リハ・昼食・着替え

この順で引いていくと、たとえば「引き渡し18:00」のホールなら、撤収完了17:30/バラシ開始16:15/終演16:00/開演14:00/開場13:30/仕込み完了13:00/ホール入り9:00、となります。これが次に示す記入例の骨組みです。

⚠️ バラシを甘く見積もらないでください。仕込みは時間をかけて丁寧にやりますが、バラシは疲れていて、暗くて、早く帰りたい時間帯に行われます。経験的には仕込みと同じかそれ以上を見ておくのが安全です。とくにひな壇(平台と箱馬)の解体と、大物打楽器の搬出は人手と通路の取り合いになります。設営と撤収の考え方は仕込み・バラシとはにまとめています。

記入例:14時開演・2時間公演の本番進行表

ここまでの決め方で組んだ、開演14:00/終演16:00の進行表です。3部構成、演奏70分、休憩15分。色のついた行が転換だと思って読んでください。

時刻進行内容舞台・転換ときっかけ
13:30開場・客入れ舞台は完成状態/客電100%・客入れBGM IN
13:55開演5分前第1部の奏者を下手袖に整列/影アナ①「5分前」
14:00開演影アナ②諸注意 → 幕を開く → 奏者入場・着席
14:05第1部① 行進曲(4分)—
14:10司会(曲紹介)転換:MC裏で打楽器1台を前へ・椅子2脚移動
14:12第1部② オリジナル(9分)—
14:25第1部③ 自由曲(12分)—
14:38第1部 終了転換①【3分】マイク1本・椅子4脚減・指揮台/司会Bがつなぐ
14:43第2部(企画・ポップス)照明カラー・ソロマイク生かし
15:13休憩(15分)大転換:ひな壇1段撤去・ピアノ出し・椅子8脚増/影アナ③
15:28開演2分前第3部の奏者を整列/影アナ④
15:30第3部幕を開く → 奏者入場・着席
15:52部長挨拶(2分)センターマイクへ/挨拶の裏で次の準備はしない
15:55アンコール(5分)立奏。椅子は動かさない
16:00終演影アナ⑤お見送り案内/幕を閉める
16:05お見送り・規制退場奏者は下手より退場 → ロビーへ
16:15バラシ開始ひな壇解体・楽器搬出
17:30撤収完了客席・楽屋の原状復帰、忘れ物確認

この表で見てほしいのは3点です。

  1. 14:10の転換は、進行を止めていません——司会が話している裏で終わる量に絞ってあります
  2. 大転換は休憩の15分に全部まとめてあります——ひな壇とピアノは、ここ以外でやる場所がありません
  3. 部長挨拶の裏で転換していません——挨拶は聞かせるものなので、物音を立てる転換は入れない
💡 押したときにどこを削るかを、先に決めておいてください。削れるのは「曲」「司会の話す量」「アンコールの曲数」の3つだけです。転換と規制退場は削れません。進行表の余白に「5分押したら第2部の◯◯をカット」と書いておくと、本番中に相談する時間が要らなくなります。
各部の配置図はもう揃っていますか
進行表の転換欄は、配置図の差分から書きます。セット図くんなら第1部・第2部・第3部の図を並べて保存でき、PDFと共有リンクで顧問・ホール・照明さんにそのまま渡せます。
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きっかけ列(照明・音響・司会・幕)の書き方

進行表の右半分は係へのきっかけ(キュー)です。書き方のルールはひとつ、1行1動作。「照明を暗くしてマイクを入れる」は2行に分けます。当日その行を読むのは、経験のない部員だからです。

係書き方例
照明客電は%、舞台は明かりの名前で客電70%/舞台フル/司会にピン/暗転
音響ONとOFFを両方書く。OFFの書き漏らしが事故になるBGM IN/BGM F.O./司会マイクON/同OFF
司会担当者名と原稿番号。尺も書く司会A 曲紹介②/司会B つなぎ(3分)
影アナ番号を振って原稿と一致させる影アナ①5分前/影アナ②諸注意
幕状態(開/閉)と、変化する行だけ「開く」閉 → 開く → 開 → 閉める
💡 影アナの番号は、原稿と進行表で必ず揃えてください。本番中に「次どれ読むんでしたっけ」が起きるのは、原稿に番号が無いときです。開演前・休憩・終演・規制退場でそのまま読める台本は影アナの原稿・例文集に、司会が舞台で読む曲紹介・部長挨拶・アンコールの原稿は定期演奏会の司会原稿・例文集に置いています(どちらもPDFで配布しています)。

照明と音響を外部に委託する場合も、渡すのはこの進行表です。ホール打合せに持っていくのは「配置図・進行表・曲目リスト」の3点だと覚えておくと、打合せが1回で済みます。

当日リハの進行表と、絶対に入れる「転換リハ」

本番の進行表と同じくらい大事なのが当日リハの進行表です。そして定演のリハでいちばん飛ばされるのが転換リハ——曲を通すことに時間を使い切って、配置替えを一度も練習しないまま本番に行く、という失敗です。

時刻内容担当
8:30集合・点呼・搬入(大物打楽器から)全員
9:00ホール入り/仕込み(ひな壇 → 椅子・譜面台)舞台班+ホール
10:00音出し可/第1部リハ(配置は本番どおり)全員
11:00第2部・第3部リハ(マイクとピアノの位置決め)全員+音響班
11:40★転換リハ(転換①と大転換を2回ずつ通す)舞台班+該当パート
12:00昼食・着替え(舞台は本番の状態で置く)—
12:45影アナ・司会リハ/照明合わせ司会・影アナ・照明班
13:00受付・物販設営/場内清掃受付班
13:20仕込み最終確認(椅子と譜面台の数を図と照合)舞台班
13:30開場全班 配置につく
⚠️ 転換リハは「2回」通してください。1回目は誰も動きを知らないので必ず遅く、時間の参考になりません。2回目のタイムがその日の実力値です。そして2回目の秒数を、そのまま本番の進行表に書き直します。計算式で出した見積もりは、ここで実測に置き換わります。
💡 前日にホール練が取れるなら、優先するのは合奏ではなく転換と影アナです。音楽は学校の音楽室でも詰められますが、ひな壇の高さ・袖の広さ・幕の速さ・客電の落ち方はそのホールでしか確認できません。前日練の時間配分は「その場所でしかできないこと」から埋めてください。

進行表テンプレート無料ダウンロード(PDF・PNG・Excel)

ここまでの8列・記入例・転換の見積りを、そのまま使えるA4横のテンプレートにしました。PDFは3ページ(記入用・記入例・当日リハ+転換見積り)、Excelは所要(分)を入れると時刻が自動で繰り上がる版です。登録不要・完全無料、印刷・配布・改変自由です。

定期演奏会の本番進行表テンプレート(A4横・記入用)のプレビュー。団体名・公演名・日付・会場・舞台責任者の記入欄と、時刻・経過・進行内容・舞台と転換・照明・音響・司会と影アナ・幕の8列を21行ぶん用意した表
🎼 本番進行表(記入用・A4横)
縦軸が時刻、横軸が係の8列。転換の行に「何分で・何を動かすか」を書くための表です。印刷して当日の各係に配ってください。
定期演奏会の進行表の記入例。開演14時・終演16時の3部構成で、13時の仕込み完了から17時30分の撤収完了まで21行を埋めた例。MC裏の転換・転換3分・休憩15分の大転換の行が色つきで示されている
✍️ 記入例(2ページ目)
開演14:00/終演16:00・3部構成を最後まで埋めた例。MC裏の転換・3分の転換①・休憩15分の大転換をどう書き分けるかが分かります。
当日リハ進行表と転換の見積りシート。集合から開場までのリハ進行表に転換リハの枠、椅子や打楽器など9項目の所要秒数の表、転換をMC裏・暗転・休憩のどこでやるかの早見表、本番1週間前チェックリスト
⏱️ 当日リハ進行表+転換の見積り(3ページ目)
転換リハの枠を入れた当日リハの進行表と、物量から転換の分数を出す見積りシート、MC裏・暗転・休憩の早見表、1週間前チェックリスト。

Excel版は3シート構成です。①進行表(空欄)——1行目に開始時刻を入れ、あとは「所要(分)」だけ埋めれば時刻が自動で繰り上がります。曲を1曲抜いたときの時刻の引き直しが要りません。②記入例——上の2時間公演がそのまま入っています。③転換の見積り——椅子やマイクの数量を入れるだけで、×1.5して切り上げた分数が出ます。

💡 紙とExcelの使い分け:作るのはExcel、当日持つのは紙です。本番中の舞台袖は暗く、手も塞がっています。スマホの画面をスクロールしながら進行はできません。確定したらA4で刷って、係の人数分+ホール用+照明・音響用を配ってください。

各部の配置図を、進行表とセットで作る

進行表の転換欄は、配置図が無いと書けません。逆に言えば、配置図を部ごとに作った時点で、転換の内容は自動的に決まります。定演で用意する図は最低でも次の3枚です。

この3枚をホール打合せに持っていくと、「その転換は休憩中でないと無理です」「ピアノはその位置だと下手から出せません」といった指摘が事前にもらえます。当日に言われると詰みますが、2か月前に言われれば直せます。

書き方は吹奏楽のステージ配置図の作り方、上手・下手の向きで迷ったら上手・下手とはを参照してください。バンド編成が入る企画ステージがあるならセッティング図の書き方も役に立ちます。

第1部・第2部・第3部の図を、1つの画面で作る
セット図くんは円・四角・文字をドラッグで並べるだけ。部ごとに保存して差分を見比べられるので、そのまま転換の見積もりに使えます。PDFと共有リンクでホール・顧問に提出できます。
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よくある失敗と直し方

失敗何が起きるか直し方
転換が空欄「すき間」に見えて曲を足され、当日必ず押す分数と動かすものを必ず書く
転換が全部5分短い転換で間が空き、長い転換で足りない物量から計算して行ごとに変える
大転換が幕間外ひな壇やピアノを客席の前で運ぶことになる3分超の転換は休憩へ寄せる
司会に未共有司会が巻いて、転換が終わる前に次が始まるMC裏の転換は必要な尺を司会に明記
担当が未記入本番中に「誰がやるの」が発生する転換の行に名前を書く
影アナ番号なしどの原稿を読むか本番中に迷う原稿と進行表で番号を一致させる
バラシが短い引き渡し時刻に間に合わず、超過料金や次の利用に影響仕込みと同じ時間を確保する
版が複数ある係ごとに違う時刻の紙を見ている右上に版数と日付を入れて回収する
⚠️ いちばん多いのは、いちばん上の「転換が空欄」です。空欄の行は、見る人にとって「何も起きない時間」に見えます。すると顧問や先輩から「ここ空いてるからもう1曲入れられるね」と言われ、本来3分かかる転換が0分として扱われます。転換の行には、たとえ1分でも必ず分数と内容を書いてください。

本番1週間前チェックリスト

💡 最後の一手間:完成した進行表を、その係を担当していない部員に見せて「これを見て動ける?」と聞いてください。作った人は書いていない前提を頭の中で補って読みます。当日それを読むのは、緊張していて、初めてその紙を見る1年生です。

まとめ

進行表の前に、まず各部の配置図を1枚
転換の見積もりは配置図の差分から始まります。セット図くんなら第1部・第2部・第3部の図をブラウザで作って保存し、PDFと共有リンクでホール打合せにそのまま持っていけます。
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よくある質問(FAQ)

定期演奏会の進行表は何から書き始めればいいですか?
時刻ではなく転換から書きます。手順は4つで、①開場・開演・終演・撤収完了など動かせない時刻を固定する、②各部の配置図を並べて差分(増える椅子・要るマイク・落とすひな壇)を数える、③差分から転換の分数を出して先に行として置く、④残った時間に曲とMCを流し込む、の順です。曲は当日でも削れますが、転換は椅子を運びきるまで終わらないので削れません。だから圧縮できない転換を先に置きます。
転換(配置替え)の時間はどう見積もればいいですか?
動かすものを数えて物量から出します。目安は椅子の増減1脚6秒、譜面台1台6秒、小物打楽器1台20秒、大物打楽器(ティンパニ・マリンバなど)1台60秒、マイクとスタンド1本25秒、指揮台の移動15秒、奏者の移動1列20秒、ひな壇1段の増減5分、ピアノの出し入れ4分です。合計に1.5を掛けて1分単位で切り上げた数字を進行表に書きます。たとえば椅子4脚+マイク1本+指揮台なら64秒×1.5=96秒で「2分」です。ただしこれは出発点なので、当日リハでストップウォッチを当てて実測し、上書きしてください。
転換はMCの裏でやってもいいですか?
60秒以内に終わる量なら、むしろ積極的にMC裏でやってください。幕を開けたまま進行が止まらないので、お客さんから見れば転換が無かったことになります。目安は椅子4脚まで、マイク1本、小物打楽器1台までです。ただし司会には「ここで椅子を4脚下げるので最低40秒は話してください」と進行表に明記してください。司会は自分の原稿の長さしか知らないため、伝えていないと巻いてしまい、転換が終わる前に次が始まります。
定期演奏会は何時間くらいが適切ですか?
休憩を含めて2時間前後が標準です。内訳は演奏時間70〜80分、MCと挨拶を足して90分強、休憩15分。3部構成なら第1部35〜40分、第2部25〜30分、休憩15分、第3部20〜25分、アンコール5〜10分が目安になります。これ以上長くすると、お客さんの集中も、小さい子を連れた保護者の滞在も厳しくなります。
3部構成にしないといけませんか?
構成は部の数ではなく大転換の数で決まります。ひな壇を落とす、ピアノを出すといった3分を超える転換があるなら、それができる休憩か幕間が必ず必要です。逆に、部員が少ない・利用区分が短い・着替えの企画が無いなら、2部構成のほうが運営は楽になります。3部構成が定番なのは、1回の休憩に大転換を1度だけまとめられるという運営上の合理性からです。
進行表とタイムテーブル、香盤表は何が違いますか?
進行表は当日の時刻に加えて、舞台・照明・音響・司会など係ごとの動きときっかけまで書いた1枚です。タイムテーブルは時刻と項目だけを抜き出した簡易版で、出演者や保護者に配ります。香盤表は「誰がいつどこで何をするか」まで管理する詳細版で、スタッフが増えたときに進行表を育てて作ります。定期演奏会で最初に作るべきは、係の列がある進行表です。
当日リハでは何を優先すればいいですか?
転換リハを必ず1枠取ってください。曲を通すことに時間を使い切って配置替えを一度も練習しないまま本番に行く、というのが定演で最も多い失敗です。転換リハは2回通します。1回目は誰も動きを知らないので参考になりません。2回目のタイムがその日の実力値なので、その秒数を本番の進行表に書き直してください。前日にホール練が取れる場合も、優先するのは合奏より転換と影アナです。ひな壇の高さ・袖の広さ・幕の速さは、そのホールでしか確認できません。
バラシ(撤収)の時間はどれくらい見ておくべきですか?
仕込みと同じか、それ以上を見てください。目安はバラシ開始から撤収完了まで60〜75分、さらに撤収完了から引き渡しまで30分です。仕込みは時間をかけて丁寧にやりますが、バラシは疲れていて暗くて早く帰りたい時間帯に行われます。とくにひな壇(平台と箱馬)の解体と大物打楽器の搬出は、人手より通路の幅で速度が決まるので、人数を増やしても短縮しません。引き渡しに遅れると超過料金や次の利用者への影響が出ます。
影アナや司会のきっかけはどう書けばいいですか?
1行1動作で書いてください。「照明を暗くしてマイクを入れる」は2行に分けます。当日その行を読むのは経験のない部員だからです。影アナは原稿に①②③と番号を振り、進行表の該当行にも同じ番号を書いて一致させてください。本番中に「次どれを読むんでしたっけ」が起きるのは、原稿に番号が無いときです。音響は必ずONとOFFを両方書いてください。マイクOFFの書き漏らしは事故になります。
進行表が押したときはどこを削ればいいですか?
削れるのは曲、司会の話す量、アンコールの曲数の3つだけです。転換と規制退場は削れません。そして本番中に相談する時間はないので、進行表の余白に「5分押したら第2部の◯◯をカット」と先に書いておいてください。押しているかどうかの判断は、開演を0:00とした「経過」列を進行表に入れておくと、時計と見比べるだけで分かります。
進行表は紙とデータのどちらで持つべきですか?
作るのはExcel、当日持つのは紙です。本番中の舞台袖は暗く手も塞がっているので、スマホをスクロールしながら進行はできません。Excelは所要(分)を入れると時刻が自動で繰り上がるようにしておくと、曲を1曲抜いたときの時刻の引き直しが要りません。確定したらA4で刷り、係の人数分+ホール用+照明・音響用を配ってください。版数と日付を右上に入れて、古い版は必ず回収します。