セッティング図の書き方【記入例つき】セット図・PA表との違いと編成別テンプレート
ライブハウスから「セッティング図を送ってください」と言われて、セット図と何が違うのか迷っていませんか。結論から言うと、セッティング図とセット図は同じものです。この記事では、まぎらわしい呼び名を整理したうえで、書くべき7項目と編成別の記入例、提出までの流れを解説します。
結論:セッティング図=セット図=ステージプロット
ライブの現場では、まったく同じ書類が複数の名前で呼ばれています。呼び方が違うだけで、求められている中身は同じです。ライブハウスの担当者によって言い方が変わるだけなので、どれで言われても慌てる必要はありません。
英語圏ではStage Plot(ステージプロット)が正式名称で、海外アーティストの資料やテクニカルライダーでもこの表記が使われます。日本のライブハウスでは「セット図」「セッティング図」が口語としてよく使われます。
紛らわしい「図」と「表」——セッティング図とPA表の違い
ここが最大の混乱ポイントです。セッティング「図」とセッティング「表」は、一文字違いでまったく別の書類を指します。
| 書類 | 形式 | 書くこと |
|---|---|---|
| セッティング図 (=セット図) | 絵・図 | ステージを上から見た配置。誰がどこに立ち、アンプ・ドラム・返しがどこにあるか |
| セッティング表 (=PA表・PAシート) | 文字の表 | 編成・持ち時間・使用機材・PAへの要望などを文章と項目で書いたもの |
| 回線表 (インプットリスト) | 文字の表 | Ch番号・音源・マイク/DI・48Vの要否など、卓に立ち上げる回線の一覧 |
| セットリスト | 文字の一覧 | 演奏する曲順・曲数・尺 |
セッティング図に書く7項目
形式は自由ですが、この7つが埋まっていれば十分です。逆に、これが抜けていると当日のリハーサルで確認の時間を取られます。
| 項目 | 書き方のポイント |
|---|---|
| ① バンド名・日付 | 図の隅で構いません。担当者は何十枚も受け取るので、誰のものか一目で分かることが最優先 |
| ② 編成と人数 | Vo/Gt/Ba/Dr/Key など。コーラスをする人も分かるようにしておく |
| ③ 立ち位置 | 客席から見た向きで描きます。右が上手(かみて)、左が下手(しもて) |
| ④ アンプ類 | ギターアンプ・ベースアンプの位置と、持込かレンタルかの区別 |
| ⑤ マイク | ボーカル・コーラスの本数と位置。マイクスタンドのストレート/ブームの希望も添えると親切 |
| ⑥ 返し(モニター) | 足元に何台欲しいか、位置はどこか。人数分ないこともあるので希望として書く |
| ⑦ 電源・DI | キーボード・同期・アコギなど、電源が必要な機材とDIの本数。ここの抜けが最も多い |
編成別の記入例(そのまま真似できます)
白紙から描き始めると手が止まるので、近い編成をそのまま真似するのがいちばん速いです。代表的な3パターンを、実際のセッティング図と同じ見た目で置いておきます。
4ピースバンド(Vo/Gt/Ba/Dr)
3ピースバンド(Gt&Vo/Ba/Dr)
弾き語り・アコースティック
キーボード入り5人編成やツインギター、同期(オケ)ありの例はセット図テンプレートとキーボード・同期のセット図にまとめています。配置をゼロから考えたい方はバンド編成別の立ち位置もどうぞ。
セッティング図の作り方3通り
① 紙に手書きして写真を撮る
指定がなければ手書きでもまったく問題ありません。条件は「読める字であること」と「7項目が揃っていること」の2つだけです。ただし、メンバーや編成が変わるたびに書き直しになるので、続けるうちに次第にしんどくなります。
② Excel・PowerPointなどで作る
図形(オートシェイプ)を並べて作る方法です。使い回しが効き、PDFにも書き出せます。一方でスマホでの編集がほぼできないのと、図形を一から並べる手間がかかります。手順はセット図をエクセル・パワポで作る方法で詳しく解説しています。
③ 専用ツールで作る
アンプ・マイク・ドラム・返しといった機材の記号が最初から用意されているタイプです。ゼロから図形を描く必要がなく、スマホで完結し、そのままPDFや共有リンクで提出できます。編成テンプレートが入っているものを選ぶといちばん速いです。アプリごとの料金・機能の比較とスマホでの具体的な手順はセット図アプリ【無料】の比較ガイドにまとめています。
いつ・誰に・どう出すか
- 提出先——出演が決まったときの案内メールに書かれている宛先(ブッキング担当、または主催)へ。対バン形式なら主催が取りまとめることが多いです
- 期限——本番の1週間前までが一般的です。指定があればそれに従います。PAは事前に仕込みを組むので、早いほど親切です
- 形式——PDFか画像が基本。ExcelやPowerPointのまま送ると相手の環境でレイアウトが崩れることがあります
- ファイル名——
0910_バンド名_セッティング図.pdfのように日付とバンド名を入れる。担当者は毎日大量のファイルを受け取ります - 一緒に出すもの——PA表・回線表・セットリスト。まとめて求められることが多いです
ありがちなNG5つ
- ステージ目線で描いてしまう——上手・下手が左右逆になります。必ず客席から見た向きで描いてください
- 持込かレンタルかが書いていない——会場は機材を用意して待っているので、この区別がないと当日まで確定しません
- 電源とDIの記載漏れ——キーボード・同期・アコギがあるのに書かれておらず、リハで慌てるパターンが最多です
- バンド名が入っていない——誰の図か分からず、担当者の手元で迷子になります
- 写真が暗い・傾いている——手書きを撮るときは、真上から明るい場所で。読めなければ書いていないのと同じです
まとめ
- セッティング図=セット図=ステージプロット。呼び方が違うだけで中身は同じ
- まぎらわしいのはセッティング「表」(PA表)で、こちらは文字の表。「図」と言われたら絵を描く
- 書くのは7項目——バンド名・編成・立ち位置・アンプ・マイク・返し・電源/DI
- 向きは客席目線。上手が右、下手が左
- 提出は1週間前まで・PDF・日付とバンド名入りのファイル名で